卒園児への年賀状はどう書く？先生が使える心あたたまる例文集

卒園児への年賀状は、子どもたちへの「ありがとう」と「応援」を伝える温かいメッセージです。

小学校入学を控えた子どもたちは、少し不安もありながら、新しい世界への期待でいっぱいです。

そんな気持ちに寄り添うように、園での思い出や成長のエピソードを添えてあげると、きっと笑顔になります。

この記事では、保育士や幼稚園教諭の先生がそのまま使える、2025年（巳年）版の年賀状例文をたっぷり紹介します。

短文からフルバージョンまで網羅しているので、すぐに使える一文がきっと見つかります。

あたたかい言葉とともに、卒園児へ「ずっと見守っているよ」という想いを届けましょう。

卒園児への年賀状はどう書く？

卒園児に年賀状を送るときは、ただ「おめでとう」と書くだけではなく、心のこもった一言を添えることが大切です。

この章では、卒園児に年賀状を送る意味と、書くときに意識したい基本のポイントを紹介します。

卒園児に年賀状を送る意味とは

卒園児に年賀状を送るのは、先生と子どもたちとのつながりを大切にする温かい習慣です。

保育園や幼稚園で過ごした時間は、子どもたちにとって大切な思い出のひとつですよね。

その時間を思い出させてあげるような年賀状は、子どもの心に残る特別なプレゼントになります。

年賀状は「先生が見守ってくれている」という安心感を伝える手紙でもあります。

たった数行の言葉でも、子どもにとって大きな励ましになることがあります。

目的	内容の例
思い出を伝える	発表会での頑張りを褒める
応援を伝える	小学校生活を楽しんでね
感謝を伝える	明るい笑顔をありがとう

基本構成と伝えるべきポイント

卒園児への年賀状は、以下のような流れで書くと自然で伝わりやすいです。

特に難しい言葉を使う必要はありません。ひらがなを多めにして、子どもでも読める文章にしましょう。

構成	ポイント
① あいさつ文	「あけましておめでとうございます」など定番の言葉で始める
② 思い出・成長の話	園での頑張りや笑顔を具体的に書く
③ 応援メッセージ	小学校でも楽しく過ごしてね、など前向きな言葉で締める

文章の長さは3〜5行程度でも十分です。

長く書きすぎるよりも、「あなたのことを覚えているよ」という一言が心に残ります。

子どもが読むことを意識して、やさしい言葉と温かいトーンでまとめましょう。

年賀状は「思い出の続き」を届ける小さな手紙です。

次の章では、どんな内容を盛り込むと喜ばれるのか、4つの要素に分けて詳しく見ていきます。

卒園児に喜ばれる年賀状メッセージの作り方

卒園児への年賀状には、ただ形式的なあいさつを並べるのではなく、読んだ瞬間に笑顔になるような言葉を添えることが大切です。

この章では、子どもにも伝わりやすく、心があたたまるメッセージを作るための4つのポイントを紹介します。

あいさつ文のコツ（新年の言葉＋やさしいトーン）

年賀状の最初は「おめでとう」の気持ちを伝える部分です。

ここでは、子どもが読みやすい短くて明るい言葉を使いましょう。

大切なのは“声をかけるように書く”ことです。

OK例	NG例
あけましておめでとうございます。	謹賀新年、旧年中はお世話になりました。
ことしもげんきいっぱいすごしてくださいね。	本年もご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

大人向けの表現は避け、子どもが声に出して読めるやさしい文にするのがポイントです。

思い出・成長を盛り込む書き方

年賀状を読んだとき、「先生、ちゃんと覚えてくれてる」と思ってもらえる内容にしましょう。

園でのエピソードや、頑張っていたことを具体的に書くと、ぐっと気持ちが伝わります。

エピソードの例	書き方の例
運動会	うんどうかいでリレーをさいごまでがんばっていたね。
工作	はさみのつかいかたがとてもじょうずになったね。
友達との関係	おともだちにやさしくできて、とてもすてきでした。

思い出を書くときは、できるだけ「具体的な出来事」を入れるのがコツです。

たとえば「たくさん笑顔を見せてくれたね」と書くよりも、「おゆうぎかいのときにニコニコでおどっていたね」と具体的にすると、情景が浮かびます。

小学校生活を応援する言葉

卒園児はもうすぐ新しい世界に飛び込むタイミングです。

その未来を楽しみに思えるような応援メッセージを添えると、子どもの背中をやさしく押すことができます。

短文の例	少し長めの例
しょうがっこうでも、げんきいっぱいすごしてね。	もうすぐいちねんせいだね。べんきょうもあそびも、たのしみにしていてね。
たくさんのおともだちができますように。	すてきなおともだちと、たのしいまいにちをすごしてね。

応援の言葉は“がんばってね”よりも、“楽しんでね”を中心に。

新しい生活を前向きに迎えられるような言葉を選びましょう。

保護者への感謝をさりげなく添える

年賀状は子どもに向けて書くものですが、読むのは保護者の方も多いです。

そのため、最後に一文だけでも感謝の気持ちを入れると、とても丁寧な印象になります。

感謝の一言例	使いやすい書き方
いつもご協力ありがとうございました。	○○ちゃんをいつもあたたかく見守ってくださり、ありがとうございました。
本年もよろしくお願いいたします。	ご家族のみなさまの一年がすてきなものになりますように。

保護者への言葉は「感謝＋願い」を意識すると、自然でやさしい印象になります。

先生としての思いやりが伝わる締めくくりを心がけましょう。

卒園児への年賀状は「思い出・応援・感謝」の3点が柱です。

次の章では、実際に使える例文をたっぷり紹介します。

そのまま使える！卒園児への年賀状例文集【2025年版】

ここでは、実際に使える卒園児向けの年賀状例文をたっぷり紹介します。

短文からフルバージョンまでそろえているので、そのまま使うのはもちろん、アレンジして使うのもおすすめです。

① 成長を褒めるタイプ

子どもたちが努力した姿を思い出して、やさしく褒めるメッセージです。

頑張りを認める言葉は、子どもにとって大きな自信になります。

短文	中文
あけましておめでとうございます。○○ちゃんのえがおがすてきでした。	○○ちゃん、うんどうかいのときさいごまでがんばっていて、先生はとてもうれしかったです。ことしもそのがんばりでたのしいまいにちをすごしてね。

フルバージョン例文：

あけましておめでとうございます。

○○ちゃん、いつもえがおでおともだちとあそんでいましたね。

うんどうかいではさいごまであきらめずにがんばっていて、とても立派でした。

しょうがっこうでも○○ちゃんらしく、げんきいっぱいにすごしてくださいね。

先生たちはいつまでもおうえんしています。

② 思い出を振り返るタイプ

園での思い出を中心に、子どもが「先生覚えててくれた」と感じられる内容にしましょう。

短文	中文
○○くん、まいにちの「おはよう」のあいさつがとってもじょうずだったね。	○○くん、おゆうぎかいでのダンス、とてもじょうずでしたね。にこにこでおどる○○くんを見て先生もうれしくなりました。

フルバージョン例文：

あけましておめでとうございます。

○○くん、ほいくえんではたくさんのすてきなえがおを見せてくれましたね。

おともだちと力をあわせてつくったはるのおえかき、とてもよくできていました。

しょうがっこうでも、○○くんのやさしさでまわりをえがおにしてくださいね。

③ 応援メッセージ中心タイプ

卒園後の生活にワクワクできるよう、前向きな言葉をかけましょう。

短文	中文
もうすぐいちねんせいだね。たのしみだね。	しょうがっこうでもたくさんのことにちょうせんして、たのしいまいにちをすごしてね。

フルバージョン例文：

あけましておめでとうございます。

○○ちゃん、もうすぐいちねんせいですね。

あたらしいせかいには、たのしいことがいっぱいまっていますよ。

たくさんのともだちをつくって、まいにちをたのしんでくださいね。

先生たちは、これからも○○ちゃんのことをずっとおうえんしています。

④ 保護者への感謝を添えるタイプ

お子さんへのメッセージに加えて、保護者への感謝の気持ちをそっと伝えましょう。

短文	中文
○○ちゃん、いつもえがおをありがとう。	○○ちゃんのやさしい気持ちにたくさんいやされました。おうちのかたもどうぞよいお年をおむかえください。

フルバージョン例文：

あけましておめでとうございます。

○○ちゃん、ほいくえんでいっしょうけんめいがんばるすがたがとてもすてきでした。

○○ちゃんのえがおを見るたび、先生もげんきをもらっていましたよ。

ごかぞくのみなさまには、いつもあたたかくごきょうりょくいただきありがとうございました。

すてきな一年になりますように。

⑤ 2025年（巳年）にちなんだタイプ

干支をうまく取り入れると、年賀状らしい楽しい印象になります。

短文	中文
ことしはみ（へび）どしですね。	みのようにすらすらと、なんでもじょうずにできる一年になりますように。

フルバージョン例文：

あけましておめでとうございます。

2025ねんはみ（へび）どしですね。

○○くんも、へびのようにしなやかに、いろいろなことにちょうせんしてくださいね。

しょうがっこうでのまいにちが、たのしくすてきな時間になりますように。

先生たちは、これからもずっとおうえんしています。

⑥ フルバージョン例文まとめ（長文テンプレート）

複数の要素をバランスよく取り入れた、完成されたテンプレートです。

子どもにも保護者にも心が届く内容になっています。

テンプレート例①：

あけましておめでとうございます。

○○ちゃん、ほいくえんでたくさんのことにちょうせんして、すてきにせいちょうしましたね。

おともだちとあそんでいるときのえがお、せんせいはわすれません。

もうすぐいちねんせい。たのしいことをいっぱい見つけてくださいね。

ごかぞくのみなさまも、すてきな一年をおすごしください。

テンプレート例②：

あけましておめでとうございます。

○○くん、ほいくえんではたくさんの思い出ができましたね。

いつもげんきにあいさつしてくれて、せんせいはとてもうれしかったです。

しょうがっこうでも○○くんらしく、やさしいこころでたくさんの人とすごしてね。

これからの成長を、ずっと見守っています。

フルバージョン例文は、先生の名前を入れて送るとより温かくなります。

次の章では、子どもが思わず笑顔になる工夫やデザインのアイデアを紹介します。

子どもが喜ぶ工夫とデザインアイデア

卒園児への年賀状は、言葉だけでなく「見た目の楽しさ」も大切です。

子どもたちは、カラフルでかわいい年賀状をもらうと特別な気持ちになります。

ここでは、デザインや言葉づかいの工夫で「また読みたい」と思える年賀状を作るコツを紹介します。

ひらがな・やさしい言葉づかいのコツ

卒園児の多くは、まだ漢字を読めない年齢です。

そのため、文章はひらがなを中心にして、短く区切るのがポイントです。

「読む」よりも「感じる」ことを意識した文にすると伝わりやすくなります。

OK例	改善例
しょうがっこうでもたのしくすごしてね。	小学校でも楽しく過ごしてくださいね。
いつもえがおをありがとう。	いつも笑顔を見せてくれてありがとう。

文を短く、やさしく書くことで、子どもが自分で読めたときの喜びも生まれます。

名前・イラスト・写真で特別感を演出

子どもが年賀状を受け取った瞬間、「じぶんの名前が書いてある！」と気づくと、それだけでうれしくなります。

名前を文中に入れるだけで、ぐっと親近感が増します。

文例	ポイント
○○ちゃん、いつもげんきいっぱいあそんでいたね。	名前を呼ぶことで特別感が生まれる。
○○くんのえがおが、せんせいはだいすきでした。	名前＋具体的な思い出で、印象が強くなる。

また、動物や干支のイラスト、園での集合写真などを使うのもおすすめです。

特に、2025年は巳（へび）年なので、かわいいへびのキャラクターを添えると楽しい印象になります。

写真やイラストは「やさしい色合い＋親しみやすさ」を意識して選びましょう。

見た目をかわいく仕上げるポイント

年賀状は見た目の第一印象も大切です。

シンプルすぎず、にぎやかすぎないデザインにまとめることで、読みやすく、あたたかい雰囲気になります。

デザインの工夫	効果
明るい色をベースに使う（ピンク・水色など）	やわらかくて安心感のある印象になる
余白をしっかりとる	文字が読みやすく、きれいに見える
手書きのメッセージを少し入れる	先生のぬくもりが伝わる

印刷だけのメッセージでも十分ですが、ひとことだけでも手書きを添えると気持ちが伝わります。

とくに「○○ちゃん、げんきでね」など短い直筆の一言は、子どもにとって宝物になります。

「読む楽しさ」と「見る楽しさ」を両立することで、思い出に残る一枚になります。

次の章では、年賀状を書くときに気をつけたいマナーと注意点を紹介します。

卒園児への年賀状を書くときの注意点

せっかく心を込めて書く年賀状も、ちょっとした言葉選びやマナーを間違えると、意図がうまく伝わらないことがあります。

この章では、卒園児に送る年賀状で気をつけたい表現や送り方のポイントを紹介します。

避けたい言葉・表現

卒園児向けの年賀状は「お祝い」と「応援」の気持ちを伝えるものです。

そのため、子どもが不安になったり、誤解しやすい表現は避けましょう。

“前向きでやさしい言葉だけ”でまとめるのが基本です。

避けたい表現	理由
もう小学生なんだからしっかりね	プレッシャーを感じやすい
泣かずにがんばろうね	ネガティブな印象を与える
保育園を卒業してさみしいね	別れの寂しさを強調しすぎる

「がんばれ」よりも「楽しんでね」「まってるよ」といった前向きな言葉に置きかえると好印象です。

送る時期とマナー

卒園児への年賀状は、一般的な年賀状と同じく「1月1日に届くように送る」のが基本です。

郵便局の元旦配達の締め切りに合わせて、12月25日ごろまでに投函すると安心です。

項目	ポイント
宛名	お子さんの名前を中心に書き、「○○ちゃんへ」などやさしい表現にする
差出人	「○○せんせいより」と手書きで添えると気持ちが伝わる
文体	です・ます調で、ていねいでやわらかい語り口にする

また、年賀状を家族宛てに送る場合は、宛名を「○○ちゃん ご家族さま」としておくと丁寧です。

個人情報に配慮しつつ、温かい気持ちを届けるのがポイントです。

SNSやLINEで送る場合の注意

最近では、年賀状の代わりにSNSやLINEでメッセージを送る先生も増えています。

ただし、個人情報の扱いに注意し、園の方針に沿って行うことが大切です。

項目	注意点
送信方法	園の公式アカウントや保護者グループ経由で送る
写真	子どもの顔写真などは掲載しない
文面	個人名を出さず「みんなへ」の形でまとめる

オンラインでの送信は便利ですが、「個別の思い出」や「個人情報」には細心の注意を払いましょう。

大切なのは“安心して読める優しい年賀状”にすることです。

次の章では、記事全体をまとめながら、卒園児への年賀状で伝えたい想いを整理していきます。

まとめ｜卒園児への年賀状は「思い出＋応援＋感謝」で心をつなぐ

卒園児への年賀状は、ただの挨拶状ではありません。

それは、保育園や幼稚園で過ごした時間を思い出し、先生から子どもたちへ「これからも応援しているよ」という気持ちを届ける手紙です。

大切なのは、子どもが読んだときに「先生が自分を覚えていてくれた」と感じられること。

ほんの数行のメッセージでも、子どもの心にはしっかり届きます。

ポイント	意識すること
思い出	園での具体的なエピソードを一言入れる
応援	「がんばってね」より「楽しんでね」と伝える
感謝	子どもや保護者へのありがとうを忘れずに

また、2025年の干支「巳（へび）」にちなんだメッセージを少し入れると、年賀状らしさもアップします。

「へびのようにするすると前に進める年になりますように」など、やさしくて前向きな表現がぴったりです。

そして何よりも大切なのは、文章の上手さではなく「心がこもっていること」。

丁寧に一枚ずつ気持ちを込めて書くことで、卒園児にとって一生の思い出になります。

卒園児への年賀状は、園生活の続きとして「思い出・応援・感謝」を形にする素敵な機会です。

今年も、子どもたちとご家族が笑顔で新しい一年を迎えられるよう、あたたかい気持ちを込めて書いてみましょう。

その一枚が、きっと子どもの心に残る“先生からの宝物”になります。